こんにちは、齋藤です。

個別の習慣化サポートをする中で、早起きを習慣化したいという要望はとても多いです。

確かに世の中でも、やれ朝活だ、朝方勤務だと、朝早く起きて時間を有効活用しようという動きが市民権を得ている感があります。

朝は頭が冴えていて、他の人が活動していない時間帯だから何をやるにも能率的である。

夜間より日中に活動した方が電気代がかからないのでお財布にも環境にも優しい。

確かに一理あります。

しかしちょっと考えていただきたい。早起きすることが必ずしも正しいのでしょうか。

人によって異なる生活リズム

実は、睡眠学的には先天的に生活リズムは異なるという見方が一般的です。

つまり生まれつき朝型と夜型の人がいるのです。ちなみにこのような生活リズムの個人特性をクロノタイプと呼びます。

朝型のクロノタイプの人は、日の光とともに自然に目覚め、日中が活動のピークとなり、夜は自然と眠くなります。

一方夜型の場合、朝はなかなか眠気が取れず、活動のピークは夕方ごろ、深夜になっても眠くなりません。

実際は大ざっぱに朝型と夜型の2パターンに分けられるわけではありません。朝型と夜型の間に位置する中間型超朝型超夜型など細かく分けることが可能ですが、なんにせよ個人によって最適な生活リズムが異なるわけです。

このクロノタイプ、「先天的に」と説明したように主に遺伝的要因によって決定します

年齢や生活環境によっても変化しますが、元々の性質は変わりません。

ですから、夜型の人がアラームや日光を利用して朝型の生活を送ろうとしてもなかなか難しいです

見かけとして朝型生活はできても、根本から朝型の人間になることはできません

むしろ夜型の人がムリに朝型生活をしようとすると歪みが生まれます。

まず不自然な時間に寝ることになるので、睡眠の質が悪くなります。

結果、睡眠不足のようになり日中のパフォーマンスが低下します。

また夜型の場合、休日(あるいは早起きする必要のない日)に寝溜めしてしまいがちになります。

元々、朝早く起きる性質でないので予定がなければ遅くまで寝るのが自然だからです。睡眠不足によって睡眠負債が貯まっていれば尚更です。

平日と休日で睡眠スケジュールに大きな差があると、安定的な体内リズムを刻むことができないため心身ともに不調をきたしやすくなります。この不調が日中のパフォーマンスがさらに低下させる。

こんな悪循環に陥ってしまう危険性があるのです。

またある研究によると、夜型のクロノタイプはそれ以外のタイプと比べて抑うつ傾向が高いという結果が出ています。

はっきりとした原因は未だ解明されていないようですが、

  • 適切な生活リズムとは異なる時間での活動による睡眠不足、心身の不調
  • 仕事上でのパフォーマンス不足による周囲からの批判やセルフイメージの低下
  • 心身の不調によって活力が湧かず、やりたいことを実行に移せない。無力感が募る。

このような点も理由として考えられるでしょう。

つまり夜型クロノタイプの場合、充実した日々を過ごしたいと考えて取り組んでいた早寝早起きが、結果として心身ともに不健康な生活をもたらすことになりかねないのです。

周囲に惑わされず自分に合った生活スタイルを

クロノタイプの割合については、当然と言えば当然ですが中間型が最も多いです。

一方で、成人の2~3割が夜型クロノタイプだと言われています。決して珍しい割合ではありません。

昼は十分に日光を浴び、夜は静かに過ごしても深夜まで眠れず朝に弱い。

もしあなたが色々と工夫しても早起きできないなら夜型体質の可能性があります。

この場合はムリに朝早く起きて活動するより、夜の時間を十分取る方が充実した日々を過ごせるでしょう。

もちろん深夜まで強引に眠気を妨げるような生活をして「自分は夜型なんだ」と判断するのは論外です。

生活環境が夜型の人は、本当に適切な生活スタイルが朝型ないし中間型である可能性が大いにあります。割合としてはこちらの方が断然多いわけですから。

社会は基本的に日中活動するようにできているのですから、この場合は朝型生活に戻すメリットの方が大きいといえます。

自分のクロノタイプを知る方法

自分をクロノタイプを知る方法はいくつかあります。

堅実な方法は自分の生活スタイルを確認することです。

とりわけクロノタイプの特徴が出やすいのは時間的な制約が少ない休日です。

ですから予定のない休日の朝に自然と起きられるか、過去の自分を思い返したり実際に試してみると良いでしょう。

自然と起きられない場合は夜型の可能性があります。

まあ他のタイプでも睡眠負債が貯まっていたり前日の就寝時間が遅い場合には起きられなくなってしまう可能性がありるので判断が難しい所ですが。

クロノタイプ診断テスト

朝型か夜型か、傾向を判断できるテストもいくつかあります。

国立精神・神経医療センターが公開しているセルフチェックシートがありますので気になる方は試して頂ければと思います。(リンクはこちら

心理テストによくあるような「このタイプはこうしなさい」といったアドバイスはありませんが、自分が全体の中でどの位置にいるのか確認することは可能です。

自分のタイプを把握するだけでも今後の参考になるでしょう。

個人的には、社会が朝型万歳思考から抜け出して、個人の生活リズムに合った教育システムや職業選択を促す体制が構築されればと思います。

長期的に見れば、個人としても社会的にも有益な結果になるのではないでしょうか。


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習慣マネジメンター。「習慣は最も無理なく行動をコントロールして成果をもたらすアプローチである」を信条に活動。日本行動分析学会会員。
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