こんにちは。

「ペルソナ2(PS)」は名作だと信じて疑わない3110です。

 

さて前回の記事で、

性格は行動の原因にはならない

というお話をしました。

https://k-3110.com/junkan-ron

 

しかしです。

しかし私たちは性格に従って行動してしまうことがあります。

 

矛盾してると思いますか?

実は矛盾はしていないのです。

例え話を使ってご説明しましょう。

 

いかにして彼は優等生になったのか

 

あるところに中学生のA君がいました。

A君はテストで良い点を取ることができました。

なので、自然と同級生や先生から「優等生」と褒められ頼られるようになりました。

A君も褒められて悪い気はしませんでした。むしろ良い気分でした。

やがてA君は周りから褒められたいがために勉強を頑張るようになりました。

部活でくたくたになっても、ゲームやマンガの誘惑があっても「優等生の自分」を守るために眠い目をこすって勉強に励むようになりました。

もし悪い点を取ってしまえば「優等生」である自分を失ってしまうかもしれません。

彼は自分のキャラを守るために必死に勉学に励むようになったのです。

そう、すべては「優等生」たらんがために。

 

A君は勉強してテストで良い点を取り、周りから「優等生」だと評価されるようになりました。

一般的に考えて「優等生」と思われることは好ましいことです。

行動の後に好ましい刺激が伴うとその行動は習慣化されやすくなります

この行動原理を強化の原理と言います。

なので、A君の勉強する行動は習慣化しました。

 

反対に「優等生だと思われなくなること」はとても嫌なことです。

一度手に入れた「優等生」というキャラクターを失うことは苦痛なので、A君はなおさら勉強します。

行動分析学で言うところの回避行動が起こっている状況です。

回避行動は嫌な刺激を避けられるというメリットによって起こる行動です。

A君の勉強する行動がこの回避行動に当たります。

なので、A君は勉強する行動は、強化の原理と回避行動の2つの行動原理によって強化されていると考えられます。

 

この話のキーポイントは、A君を優等生だと性格づけたのは周りの環境にあるということです。

A君の中に元から「優等生という性格が備わっていたわけではありません。

周りがA君の行動を見て、優等生と言うレッテルを貼ったに過ぎないのです。

この周りが貼った優等生というレッテルは、A君にとって好子(好ましいもの)になりました。

この優等生という好子によって、A君の勉強する行動は強化されていったのです。

 

この記事の冒頭でお話しした「性格に従って行動する」というのはこのような意味です。

生活の中で社会的に獲得した「性格」が好子となってその人の行動を決定する可能性があるのです。

例えば、O型の人がO型らしい行動をすることで話が盛り上がったり人と仲良くなれた場合、その人はO型らしい行動をもっと取るようになる可能性があります。

血液型別の性格なんて科学的根拠がないのにも関わらず、O型の人が本当にO型らしい行動を取ってしまうという、逆説的な状況が起こりうるのです。

 

性格に従って行動することは習慣化する

もちろん、中には周囲からの評価に関係なく行動することがあります。

純粋に勉強が好きだから勉強をする人もいると思います。

しかし、私たちは多かれ少なかれ周りから付けられた性格に従って生きている面があります。

なぜなら自分の所属する社会で上手く生きていくためにはその方が便利で楽だからです。

行動分析学的に言えば、性格通りに行動することは強化されやすいのです。

それこそ、血液型らしい行動をするように。

 

地味な人がいきなり派手な格好をしてきたら?

普段からふざけている人がいきなり真面目な相談をしてきたら?

普段は無口な自分が急におしゃべりになったら?

 

おそらくその先には未知の恐怖が広がっているはずです。

 

変に思われて友人関係が壊れてしまうかもしれない。

今まで築き上げてきた社会的評価がなくなってしまうかもしれない。

少なくとも自分の立場が今までより不安定になることは間違いない。

そんなリスクを冒すくらいなら自分の「性格」通りの振る舞いをしよう。

 

このように考えるのはなんら不自然ではないのです。

社会的な動物である人間にとって、人間関係は重要度の高いファクターなのですから。

 

これらの貼り付けられた性格が、人生で有益なものであるなら良いでしょう。

例えば勉強することは有意義ですから、優等生という性格はあなたの人生を良い方へ導いてくれるかもしれません。

 

しかし、例えば無口やおとなしいという性格は、仕事では悪い方へ働くかもしれません。

顧客にプレゼンする時、部下をリードする時などは積極的な発言が求められるでしょう。

そんな時、消極的な行動が習慣化してしまっている場合、なかなか変えることができません。

 

体に悪いとわかっていても、喫煙や偏食はすぐにはやめられないように。

勉強すれば良いのに、ついついテレビを見たり友達とLINEをしてしまうように。

私が未だにGoogle ChromeではなくIEを反射的に開いてしまうように。

 

自分の行動が適切でないとわかっていても習慣はそう簡単に変えることは難しいのです。

 

人の習慣は、正論や理性などの高次元よりもっと基本的な行動原理によって働いています。

そして、性格が行動の原理によって維持される限り、その人の習慣を支配し続けます。

だから、誰しもある程度は自分に貼り付けられた性格に基づいて行動しています。

問題は、性格がその人の人生において、プラスに働くかマイナスに働くかどうかなのです。

 

性格(行動)は変えられる

 

でも性格は変えることができます。

性格はあなたの本質ではありません。

貼り付けられた「ただの概念」に過ぎないのですから。

 

心理学の大家ユング氏は、人が社会で持つ人格をペルソナ(仮面)をなぞらえました。

人は場面場面に適した仮面を付けてその役割を演じているというわけです。

よく言ったものですが(だいぶ不遜)、仮面だったら外せないわけがありません。

ただ、仮面を付けていることを自覚し、どうやったら付け外しできるのか学べば良いだけなのです。

それは取りも直さず、自分はなぜ行動するのか、どうやったら習慣をコントロールできるのかを学ぶことと同義と言えます。

 

このブログがその一助となれれば幸いです。


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習慣マネジメンター。「習慣は最も無理なく行動をコントロールして成果をもたらすアプローチである」を信条に活動。日本行動分析学会会員。
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