※この記事は「シンプルに学ぶ行動分析学」の第5回です。

よろしければ第1回からどうぞ!

 

こんにちは、3110です。

この記事では、消去の原理についてご説明します。

ただ、消去の原理そのものについて今回ご説明することはあまりありません。

実践的な応用についてはともかく、基本的なことについては「シンプルに学ぶ行動分析学」第2回で説明してしまっているからです。

なので、今回は消去にまつわる行動原理である消去バーストを中心にご説明します。

消去バーストは行動の原理を理解する上でかなり重要度が高いものです。

消去の原理をさらっとおさらい

とはいえ、あなたの時間を無駄に使わせてしまうのは忍びありません。

なので、この場で消去の原理についても確認してしまいましょう。

消去の原理とは、

強化されていた行動に好ましい結果が伴わなくなることで、将来その行動が起きにくくなる

ことを指します。

例えば、

いつも使っていた自販機が故障して使えなくなると、その自販機を使わなくなる

このような状況が消去の原理の典型例です。

飲み物という好子によって強化されていた自販機を使うという行動が、故障によって飲み物が手に入らなくなり、自販機を使う行動がなくなっていくわけですね。

 

 

消去バースト

さて、本題の消去バーストです。

やや中二心に響く言葉ですが、落ち着いて聞いてください。

消去バーストとは消去によって行動が低下する前に、一時的に行動がエスカレートすることです。

自販機の例で考えてみましょう。

いつも使っている自販機にお金を入れてボタンを押しても反応がない

そんな時、あなただったらどうしますか?すぐ諦めるでしょうか。

たぶん、何度も何度もボタンを押したり、お金を入れ直したりするんじゃないでしょうか。

人によっては、業者に連絡したり、筐体を蹴ったりするかもしれません。

これらの行動が消去バーストです。

行動がエスカレートしていることがわかりますよね。

消去バーストは、今まで獲得できていた好子をどうにかして手に入れようとする行動です。

そのために、今までは行わなかった様々な行動を取るようになるのです。

無難に言えば抵抗、ネガティブに表現するなら悪あがきといったところでしょうか。

いずれにせよ、人はこの消去バーストが無駄に終わった時に消去を受け入れます

結局、どうしても好子が手に入らないと学習した時に行動が低下するわけです。

一方、例えばボタンを連打したら飲み物が出てきたなど、抵抗の甲斐あって消去バーストにより好子が得られた場合、その行動は強化され、新たな行動レパートリーとして学習されることになります

 

 

無意味な行動は消去し、新たに学習した有効な手段は取り入れる。

生きていく上での合理的な取捨選択がなされるわけですね。

消去バーストの種類

どのような消去バーストが起きるか、つまりどのように行動がエスカレートするかは様々ですが、大まかには以下の4つに分けられます。

全て自販機の例を使ってご説明します。

行動の強度が増す

行動が強くなることですね。そのままですが。

ボタンを通常より強く押す行動がこれです。

行動の頻度が増す

行動の回数が増えることです。

何度もボタンを押したり、お金を入れ直すことがこれに当たります。

行動の持続時間が増す

いつもより長い時間行動をすることです。

ずーっとボタンを押し続ける時はこれです。

新しい行動を起こす

いつも好子を得られる行動とは異なる行動を起こすことです。

業者に連絡したり、筐体を蹴ったりすることがこれに当たるでしょう。

 

これらの内、どのような消去バーストが起きるか予測することは難しいかもしれません。

その人が過去にどのような行動が有効だと学んだかによって変わるからです。

2面性を持つ消去バースト

消去バーストは、状況によって良い影響もあれば悪い影響を及ぼすこともあります

 

例えば、スポーツや仕事、ゲームなどで今まで上手くいっていた方法が通用しなくなった時、私たちは再び成功するために試行錯誤して問題に立ち向かいます。

この試行錯誤がまさに消去バーストです。言い換えれば成長のきっかけです。

私たちは消去バーストを繰り返して成長してきたと言っても過言ではありません。

 

一方、今まで言うことを聞いていたのに、聞かなくなってしまったのでつい手が出てしまった。 

こんな状況もまさしく消去バーストです。この場合で行動が強化されると(手を出したことで相手が言うことを聞くようになると)、それが常態化する可能性があります。

成果を得ることができたという意味では成長ですが、社会的に好ましくない行動が形成される可能性があるのです。

 

前者はポジティブな結果を生み出す可能性がありますが、後者は将来的には望ましくない方向に向かっていく可能性が高いでしょう。

 

このように消去バーストには2面性があり、私は勝手に消去バーストのライトサイドとダークサイドと呼んでいます。勝手に。

 

まとめ

  • 強化されていた行動に強化が伴わなくなると、その行動は低下する(消去の原理)
  • 行動は消去される前に一時的にエスカレートする(消去バースト)
  • 消去バーストの内容は、既存の行動の強度・頻度・持続時間の増加、および新しい行動の発現の4つに大別できる
  • 消去バーストには良い面も悪い面もある

 

次回の「シンプルに学ぶ行動分析学」は、行動の習慣化を阻む弱化の原理についてご説明します。


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習慣マネジメンター。「習慣は最も無理なく行動をコントロールして成果をもたらすアプローチである」を信条に活動。日本行動分析学会会員。
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